介護ロボット、現場の手助けまで「あと一歩」(医療介護CBニュース)
2010年 02月 03日
全国老人福祉施設協議会が1月28日に幕張メッセ(千葉市)で開催した市民公開フォーラム「近未来の介護サービス〜ロボットによる介助〜」では、介護の場面でのコミュニケーションに役立ったり、移動を支援したりするロボットの実演が行われた。
【複数の写真が入った記事】
フォーラムの前半は、経済産業省製造産業局産業機械課の是永基樹課長補佐が「生活支援ロボット実用化の課題」と題して講演。国内で人口減少が進み、労働力が不足していく中で、ロボットの市場は拡大していくとした。
また、介護の場面などで活躍が期待される「生活支援ロボット」は、コミュニケーションや部分的な移動支援において、製品化できるレベルに達しつつあるとした。ただ、体に装着し、利用者を抱えられるようなロボットスーツなどは、安全性の確保なども必要なことから、介護現場を手助けできるレベルまで「あと一歩」と述べた。
経産省は今年度、「生活支援ロボット実用化プロジェクト」を5年間の予定でスタートさせ、安全技術の考え方や安全確保のための基準などを議論していくといい、是永氏はプロジェクトが終了するころにはさまざまなロボットが普及しているはずと説明。また、良い製品を開発するためにも、介護現場の立場からメーカーに対し、「こういうものが欲しい」などと要望してほしいと求めた。
続いて行われた介護サービスロボットの実演では、介護予防のために茨城県が取り組んでいる「シルバーリハビリ体操」のアシスタントを務めるロボット、「たいぞう」が紹介され、指導員と共に体操を始めると、会場のあちこちで一緒にストレッチを始める姿が見られた。
アザラシ型ロボット「パロ」は、話し掛けたり触れたりすることで反応し、愛らしい姿で利用者に楽しみや癒やしをもたらす。ストレスを和らげたり、うつを改善したりする効果も見られるといい、現在は国内で約1300体、海外でも33か国で利用されているという。
全方向にスムーズに移動できる電動車いすは、段差を乗り越えたり、障害物を感知して衝突を回避したりするほか、介助者がわずかな力を加えるだけでもスムーズに移動させられる。
このほか、「自立支援用ロボットスーツHAL(ハル)」は、脚に障害を持ったり、脚力が弱くなったりした高齢者でも、装着することで立ち上がったり、歩いたりすることをサポートできるため、一部の病院などで利用が始まっている。
【関連記事】
・ 医療、介護で「未来への投資PT」設置―厚労省
・ 国際福祉機器展が開幕、ロボット技術なども展示
・ 介護支援ロボットで成人の移乗―理研、東海ゴム
・ 介護従事者の負担軽減に福祉用具の導入を―リフトリーダー養成研修会
・ 福祉用具の提供実態や利用効果を調査へ−厚労省
・ 山田洋次監督に特別功労賞=ベルリン映画祭(時事通信)
・ 車の鍵、遺書なく…=不審点捜査、「自殺」覆る−状況証拠で立証へ・連続不審死(時事通信)
・ 書籍データの破棄求める意見書=グーグル訴訟和解案にペンクラブ(時事通信)
・ 2次補正、午後に成立=参院委で可決(時事通信)
・ <参院予算委>長妻氏が新語提案、「イクメン」「カジメン」(毎日新聞)
【複数の写真が入った記事】
フォーラムの前半は、経済産業省製造産業局産業機械課の是永基樹課長補佐が「生活支援ロボット実用化の課題」と題して講演。国内で人口減少が進み、労働力が不足していく中で、ロボットの市場は拡大していくとした。
また、介護の場面などで活躍が期待される「生活支援ロボット」は、コミュニケーションや部分的な移動支援において、製品化できるレベルに達しつつあるとした。ただ、体に装着し、利用者を抱えられるようなロボットスーツなどは、安全性の確保なども必要なことから、介護現場を手助けできるレベルまで「あと一歩」と述べた。
経産省は今年度、「生活支援ロボット実用化プロジェクト」を5年間の予定でスタートさせ、安全技術の考え方や安全確保のための基準などを議論していくといい、是永氏はプロジェクトが終了するころにはさまざまなロボットが普及しているはずと説明。また、良い製品を開発するためにも、介護現場の立場からメーカーに対し、「こういうものが欲しい」などと要望してほしいと求めた。
続いて行われた介護サービスロボットの実演では、介護予防のために茨城県が取り組んでいる「シルバーリハビリ体操」のアシスタントを務めるロボット、「たいぞう」が紹介され、指導員と共に体操を始めると、会場のあちこちで一緒にストレッチを始める姿が見られた。
アザラシ型ロボット「パロ」は、話し掛けたり触れたりすることで反応し、愛らしい姿で利用者に楽しみや癒やしをもたらす。ストレスを和らげたり、うつを改善したりする効果も見られるといい、現在は国内で約1300体、海外でも33か国で利用されているという。
全方向にスムーズに移動できる電動車いすは、段差を乗り越えたり、障害物を感知して衝突を回避したりするほか、介助者がわずかな力を加えるだけでもスムーズに移動させられる。
このほか、「自立支援用ロボットスーツHAL(ハル)」は、脚に障害を持ったり、脚力が弱くなったりした高齢者でも、装着することで立ち上がったり、歩いたりすることをサポートできるため、一部の病院などで利用が始まっている。
【関連記事】
・ 医療、介護で「未来への投資PT」設置―厚労省
・ 国際福祉機器展が開幕、ロボット技術なども展示
・ 介護支援ロボットで成人の移乗―理研、東海ゴム
・ 介護従事者の負担軽減に福祉用具の導入を―リフトリーダー養成研修会
・ 福祉用具の提供実態や利用効果を調査へ−厚労省
・ 山田洋次監督に特別功労賞=ベルリン映画祭(時事通信)
・ 車の鍵、遺書なく…=不審点捜査、「自殺」覆る−状況証拠で立証へ・連続不審死(時事通信)
・ 書籍データの破棄求める意見書=グーグル訴訟和解案にペンクラブ(時事通信)
・ 2次補正、午後に成立=参院委で可決(時事通信)
・ <参院予算委>長妻氏が新語提案、「イクメン」「カジメン」(毎日新聞)
by jbulwonbxr
| 2010-02-03 12:32